網膜症 治療の手段 あるうちに #糖尿病川柳
進行を阻止するのに有効な治療
治療についてお話しします。
予防法を知らなかったり、知っていても実行していなかったりして、糖尿病によって網膜がいたんでしまうことがあります。
治療ですが、主に3つあります。
1つ目がレーザー光凝固療法、2つ目が硝子体手術で、3つ目に糖尿病網膜症の原因物質である血管内皮増殖因子の働きをおさえる薬を注入する治療があります。
これらの治療は適切な時期に行うことで網膜症の進行、失明の予防を期待できます。
一つ目のレーザー光凝固の治療は、網膜に光を当ててその熱で網膜を固めてしまうことで血管が次々とできるのをおさえる治療です。
新生血管がどんどんできる前に行うのが効果的です。
二つ目の硝子体手術は、網膜剥離が起こったときに増殖した膜を取り除いたり、出血によって濁った硝子体を綺麗にしたりするために行います。
病状がある程度進行してから行うことが多い治療です。
三つ目の血管内皮増殖因子の働きをおさえる薬を目に注入する治療は、視力が落ちる黄斑浮腫に使用します。
また、新しい血管がどんどんできるのを予防するために使用することもあります。
これらの治療はそれぞれに有効な時期がある程度決まっています。
治療を適切に行うためにも少しでも早い段階で見つけて、その進行具合にあった治療を受けられるようにすることが大切です。
15秒で復習
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参考文献・参考書籍
【参考文献】
N Engl J Med 1993; 329:977-986
Cochrane Database Syst Rev 11:CD011234, 2014
Diabetes Care 33:2399-2405, 2010
【参考資料】
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